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目指せ!1000人 PFL バンク(PFL BANK) 情熱ライフコーチ ジョニー稲垣が贈る 情熱的人生のすすめ 〜Passion For Life〜

6)鈴木結加里さん(2008.11)
  インテリアプランニングディレクター

株式会社スタジオワーク>>
鈴木結加里さんのブログ「Fuwari Works's Blog」>>

今回のPFLバンクは、インテリアプランニングディレクターの鈴木結加里さんです。
結加里さんの仕事は、ただあるものを組み合わせるというのではなく、時には自ら刷毛を持ってペンキを塗ったり、家具も作ってしまうといった、こだわりよう。その姿はまさにライフワーカーとして、多くの人を魅了しています。
今日は、そんな結加里さんの仕事のひとつである、応接室のカラープランニングについて語っていただきました。

皆様がお使い(職場)の応接室はどんな感じでしょうか?
今回は、インテリアプランニングディレクターとしての立場から、
企業の応接室のカラープランニングについてお話させて頂きたいと思います。
これまで数多くの会社を訪問して、お仕事させて頂いた経験から申し上げますと
多くの応接室は、非常に似通っています。
壁は白、
天井も白、
床はグレー、
置かれているテーブルも白、
そして天井には蛍光管
という殺風景な空間です。
鈴木結加里さん
 
※photo1

その場にいるうちに、私自身目がチカチカしたり、
焦点が定まらず落ち着かなかったりと
妙な疲れを憶えることが多いのです。
人間工学的にも、白い壁の室内で青白い蛍光灯をつかい、
白い机の上で白い紙を見続ける事は
私たちの心身を早く疲れさせるといわれています。

そんなことが気になっていたころ、企業のクライアント様を中心に、
色をもっと取り入れてみたいのだけど。。。など、
色についての依頼が増えるようになりました。
多くの方とお話するうちに、
「多くの方が無機質な空間に違和感を感じているんだ!」
と気づきました。

そのときから、色についてこれまでとは違った角度から、
再び真剣に学ぶ日々が始まりました。
職人さんのお力を借りながら、自宅空間に色をつけることにも挑戦しました。
体を動かし、手を動かしながら好きな色を選び、色を塗る事で、
心や体が軽くなり、楽しくなります。
「人は好きな色や気分にあった色をみると喜びを感じる」
当然のことではありますが、自分の体験を通して、
またその空間で日々過ごす中で、色の持つ力を日々新たに発見しています。

土壁・寝室
※photo2

さて、応接室のカラープランニングについてですが、
これまで受けてきた依頼内容を振り返ると、
企業の応接室には、主に二つの要望が寄せられるように思います。
ひとつは、コミュニケーションや人との交流を活発にすること。
そして、もうひとつが、心身をリラックスさせる、落ち着ける空間にすることです。
活気をもたらしながら、同時に沈静もできること、、、
相反する二つの機能を求められる場所、それが応接室です。

わたしは本格的なプランニングの前段階で、
まず、社員の皆様の意見を伺うヒアリングの機会を設けます。
その中で、社員の皆さんにまず、好きな色を挙げられるだけ挙げてもらいます。
好きな色とは、自然に受け入れられやすい色だからです。



※photo3
  次に、その応接室に求められる条件を
ひとつひとつ明確にしていきます。

例えば、大切な商談をまとめたい、
契約の件数を増やしたい、
女性のお客様に好印象を与えたい、
意見やアイデアが活発に交わされる場所にしたい、等々…
ご依頼の企業の独自の条件が必ずあり、
同じようになることはありません。
また、名刺やロゴマーク、会社案内や社屋(外観)で
使用されている色を分析し、
メインカラーやテーマカラーを導き出します。

さらに、打合せとは別に私自身で現地調査を行い、次のような点を確認していきます。

土壌の色
植生の色
花の色
空と水の色

地域周辺の(歴史的)建造物の形状、
配置の様子や色合い
色の見え方を左右する、
土地の日照条件など、、、

  ※photo4

私は、企業とはそれそのものが独立して存在しているわけではなく、
地域をはじめとした様々な繋がりがあり、
それに支えられているということを、重視しています。

そのため、会社周辺の現地調査を、非常に大切な作業として欠かさず実施します。

さて、このような多くの情報を、どのように空間づくりに生かすのか、
その実例をひとつ、最後にご紹介いたします。

とある企業様の場合、
幹部社員の方々は、テーマカラーを赤にしたいとのご希望が固まっていました。
しかし、赤は一言で表現するならば「瞬発力」
短時間で話を集中してすることには向いているのですが、
ある程度時間をかけて、腰を落ち着けてする商談には向いていません。

現地調査で、その土地の土や植物の葉が黄みを帯びていることを確認していた私は、
黄みを帯びた赤みの赤という色相を提案しました。
その色が最終的に選択され、
活力と落ち着きの両方を兼ね備えた応接室が出来上がりました。

色を効果的に取り入れてしつらえた応接室は
会社のあり方、姿勢、そして思想など、言葉では言い尽くせない大切なものを、
来訪者の五感を通じて伝えることのできる有効な道具となります。
是非「色」を楽しんで会社のカラーを表現して下さい。

(株)スタジオワーク 鈴木結加里

〜Picture’s Episode〜
1/ 玄関を入ると出迎えてくれる,漆喰「イタリア磨き」壁,
ついつい触りたくなる深みのある艶が目にも心地よい仕上げ例です。
求める弁柄色がでるまで,職人さんと調整を繰り返しました。
高度な技術力にとても感謝しています。

2/ 漆塗和紙壁が,やわらかい存在感を魅せてくれています。
落ち着き(やすらぎ) を表現するために,
天井高,床材などにひと工夫加えています。

3/ 目に暖かさ,そして楽しく,陽気な感情をもたらしてくれるオレンジ
この空間でのひとときがより明るく,豊かなものになるように,
家具もオリジナル制作しています。

4/ 光に向かってまっすぐ伸びる,美しさを表現するために,
木ボーダーを制作,その後塗装して壁の表現としています。

いかがでしたか?
確かに気になる応接室。色ひとつでがらりと雰囲気が変わるのでしょうね。

ご本人は謙遜しておっしゃらないですが、結加里さんは超一流企業の応接室やショールームなども手がけています。そのほか、子ども部屋のアクセントカラーのコーディネートやショップのデザイン、街づくりのアドバイスまで、活動は多岐にわたっています。

結加里さん自身はおっとりとした雰囲気ながらも、芯のある日本女性で、とても魅力的。
彼女がつくり出す心地よさと癒しの空間は、そのまま彼女の人柄を表しています。

そんな彼女の今後の活躍がとても楽しみです。

* 文中の写真について
写真はすべて結加里さんが手がけた作品の一例です。ご興味のある方は直接結加里さんのHPからお問い合わせください。

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