3)スティーブさん(2005.12)二輪車ライフ・コーディネーター
『心でっかち』とは頭でっかちの反対語?なのかなー。知識や情報があふれているこの時代、やっぱり自分でやってみて心で感じないと本当の良さや、楽しさって分からないと思うんですよ。もちろん知識だってたくさんある方が良いですが、それだけではいけないなーと思います。逆に知識がまったく無くても楽しむことって出来ますもん。という訳で作ってみた僕の造語です。
今回ジョニーに素晴らしい機会を与えてもらい自分さらし企画をするわけですが。正直とってもハズカシ〜です。という訳でワタシのニックネーム【スティーブ】の話から始めましょう。
僕は若いころ(今でも若いと思っていますが)モトクロスと言うモータースポーツを一生懸命やっていました。夏の暑い日も冬の寒い日も雨の日も風の日もガソリンの携行缶(20L)が無くなるか、空が薄暗くなってくるまで仲間たちとコースを走っていました。いやー、一途にやるってホント馬鹿みたいですよねー。でも、今思えばとても贅沢な時間を過ごしていました。だって、大好きな事を心行くまで楽しんでいたのですから。
今では自分の時間を作るのが大変です。これは皆さんも一緒ですよね。
ただ、今になってそのとき幸せだったんだなーと振り返る事ができているだけで、その当時はやはり競争の世界ですから、人より成績をあげる事(速く走る事)ばっかり考えてました。まさに現代社会と一緒です。でも今は違います。都合がついて、たまにバイクで走りに行く時は、本当にワクワクしてまるで子供が遠足に行くのと同じで、前の日からなかなか興奮して眠れません。だから当日も寝不足だったりしちゃいます。でもそれでも良いのです。だって今では前よりもっとバイクに乗る事が大好きだからです。速さを求める事(競争する事)から楽しさを求める事へ自分の求める事が変わったからだと思うんです。
それまでは、
速く走る事=凄い事。
から、
楽しむ事=ものすごく大切な事。
になったのです。
何がキッカケで変わったのかなー?と考えると、そう、2つの事がキッカケかなー、と思います。
1つは映画『オン・エニー・サンデー』を観た事、
2つ目はその『オン・エニー・サンデー』に憧れて、アメリカへ行ってきた事です。
変わったからこそ見える(感じる)ことってありますよね。だからこそ感じることが出来るようになったのが【心でっかち】なのかもしれません。
そして私のニックネーム【スティーブ】も映画『オン・エニー・サンデー』に出ていた『スティーブ・マックイーン』に憧れてつけたものなのです。
『スティーブ・マックイーン』は50歳以上の特に男性の方にとってのスーパースターだった人です。ハリウッドの俳優さんです。でも私はまだ50代ではありません。でももうオッサンなのかも?
若者(こういうところがもうオッサンですよね。)は知らない人もいるでしょうがスティーブの外見は私に言わせると、そんなにハンサムではありません。むしろ僕スティーブ・亀田のほうがハンサムなのでは?(*_*)・・・
それは置いといて僕の大好きなエピソードがあるのでご紹介します。
そんなにハンサムじゃないスティーブ(マックイーンのほうです。・・・て、シツコイですね。)は、なんとあの有名なアカデミーショーがある日。しかもノミネートされていた。にもかかわらず、大好きなオフロードバイクのレース(当然草レースです。)が同じ日にあり、スティーブは迷わずレースの方に参加してしまったのです。なんて素敵な人なのでしょう。ここで『サイテーな自分勝手な人』と思った方。まだまだ『心でっかち』には程遠いですよ。
だって自分に置き換えてください。自分の仕事が最高の評価をされて、しかもその最優秀賞がもらえるかもしれない。そんな日に「オレ大好きなゴルフの大会があるから」と言う理由で、不参加。←ありえないですよね。
そんなスッゴイ人が『スティーブ・マックイーン』です。
最近思うのですが、自分の予定つまり自分を大切に出来ない人は他の人のことも大切に出来ないんですよね。まる漢(スリムドカンでおなじみ)の社長斉藤一人さんも言っています。「大切にしたものだけが残る。」この言葉は深いですよ。つまり家族を大切にしている人は家族が残る。逆に大切にしているのに残っていない人は本当の意味で大切にしていないのかもしれません。
ワタシもお金を大切にしてるんだけど・・・?
ちなみにそのアカデミーショーでは受賞はしなかったのですが、レースでは3位だったのです。やっぱり気合がちゃいますね。そんなスティーブに憧れちゃうのも無理は無いでしょ。でも残念ながらスティーブはすでに他界しています。
今なお不動の人気を誇っているのもそんな素敵な人だったからですよね。『スティーブ・マックイーン』についての詳しいことはいろいろな雑誌などで特集記事が載っていることがありますので機会があれば見てくださいね。
そんな素敵なスティーブ(当然マックイーンのほうです)に100万ビッグスマイル!!を勝手に進呈。
『オン・エニー・サンデイ』は60年代アメリカでのオートバイの楽しみ方を紹介したドキュメンタリー映画です。レース観戦あり、イベント参加あり、ファンライド(ツーリングみたいなものですが、オフロードバイクをピックアップトラックで運んで砂漠や山を走り回るもの)、ちびっこのレース、プロによるいろいろな種類のレースの紹介。など内容は盛りだくさんです。
しかし一貫して訴えているものは楽しむことが一番!というもの。人々の笑顔(ビッグ・スマイル)がとても印象的です。そんな『オン・エニー・サンデイ』の中の登場人物の一人として『スティーブ・マックイーン』も紹介されています。仲間とのファンライド、モトクロスや、エンデューローレースへ出場している姿。中でも僕が一番好きなシーンがスティーブが大きな水溜りの水の中をゆっくりとバイクで走っていると、仲間の二人が両脇をすごい勢いで抜かしていく。当然スティーブはびしょ濡れ。
その時のはしゃいだスティーブが私はすごく好きです。あんな笑顔が出来るようになれたらなー。と。そんなわけでストレートに楽しむことが一番と心から思える映画なのです。
そしてそんな映画『オン・エニー・サンデイ』の世界を自分でも味わいたくてアメリカへ旅立ってしまったのです。
そんな時知人の紹介でアメリカでオフロードバイクツアーをしている方のところで働かせてもらえる機会にめぐり合いました。モチロン願ったり叶ったりです。
ところで僕の仕事はというと日本から来たお客さんを砂漠へ連れて行って一緒に走り回るのが仕事なんです。素晴らしい仕事でしょ。もう最高に楽しくて楽しくて仕方がありませんでしたよ。
アメリカでのバイクライフの環境は素晴らしく家族でデザート(砂漠)へ出かけて行ってはバイクで走り回るなんていう週末をみんな普通に過しているわけです。
広大な砂漠の中をバイクで走っていると改めてバイクって良いなっ!って全身に電気が流れるのを感じました。単純に、走ってるだけでもすっげー楽しいんじゃん!この辺が普通の人と逆ですよね。始めに走る楽しみがあり、その後本格的にレースを始めるという流れですもんね。そんな毎日を過ごしている時にふと気が付いたのです。
『楽しいと感じるのは自分自身の心のあり方なんだ。』
だったらアメリカじゃなくても、どこに居たって楽しむ事ってできるはずだよ。
1年ちょいのアメリカ生活の後、日本に帰ってきて親父の仕事(バイク屋)を受け継ぎ、楽しいバイクライフをみんなに伝導すべく肩書きを『二輪車ライフ・コーディネーター』にしちゃいました。
そして、もう一つの目標である
自分の墓石に
『バイクで世界中を駆け巡り、楽しい人生をおくった男ここに眠る。』
と刻むために世界中を駆け回るライダーとして、「そうだ世界一過酷な冒険パリダカに出たい!」と閃いたんです。
しかし知れば知るほど如何にパリダカが過酷かというのがわかってきます。近づけば近づくほどその壁の大きさが大きくなるのです。
回り道かもしれないけど、ここは焦らずに階段を上がっていこう。急がば回れです。
そんな訳で、まずは『BAJA1000』に2004年出場、2005年は『UAEデザート・チャレンジ』というラリーを体験してきました。
パリダカに対する僕の気持ちは応援サイトをご覧ください。
http://www.steve-kamechan.net/
2006年はいよいよ『ダカール』です。
その前に数年お休みしている『オーストラリアン・サファリ』というラリーが復活するという噂があります。もし復活するなら最後の調整として参戦したいと考えています。
これだけ聞くと資金も沢山集まっているように思われるかもしれませんが、正直なかなか厳しいですよ。未だにパリダカ用に使える資金は集まっていません。パリダカは普通のラリーとは全てにおいて桁外れなんです。モチロン資金面でも。でも何か落ち着いているんですよね。良い方向へ行きそうな気がしてます。モチロン根拠はまったくありませんが・・・
でもだからこそチャレンジする甲斐があるってもんです。でしょ。
そう!ジョニーの言ってる通りパッション・フォー・ライフなのです!
でわでわ、皆様の毎日に楽しい事ステキな事がた〜くさん、た〜くさんテンコモリに起こりますようにっ!あなたが笑うと、スティーブも嬉しい。
だからビッグスマイル(^o^)丿
みんなの応援待ってるよ〜ん。
【ジョニー稲垣から】
スティーブのバイクに乗っている写真を見て格好いいなあと感じたんです。
それが、彼にこの記事をお願いしたきっかけになります。(実物ももちろんいいですよ)
でも、けっこう明るく、ファンキーなスティーブとはまた、違ったかっこよさがバイクに乗っている写真は物語っている。
心の奥底から出ている彼の情熱が伝わってくるんです。
で、この文章を読んで、何かがわかりました。
彼の生き方がかっこいいんです。
自分の思ったものにストレートに行く。
なかなかできるもんじゃあないですよ。
そんなあり方が、伝わってきます。
だから、彼を見ていると、応援したくなります。
ぜひ、みなさんも応援しましょう。
http://www.steve-kamechan.net/
みんなで、パリダカまで応援に行きたいですよね。