お待たせ致しました、ついにインタビュー第3回目、最終回になります。
今回は、出版する多くの本がベストセラーになっている鈴木さんの本を書くテクニックをいくつかお聞きしました。
では、どうぞ。
稲垣: | あと、本の話を聞いていいですか。 これも才能だと思うのですが、よっちゃんの本はすごく伝わってくるものがあるんですよ。情熱的というか。あれはどういうところから来ているのでしょうか? |
鈴木: | 基本的には全部事例にしているんです。 |
稲垣: | 絶対に否定されない? |
鈴木: | 実は、断定ってほとんどしないんですよ。 こうであるべきとか、よく本にある押しつけがましい表現は絶対に使っていないので、 「こういう可能性があります」とか、 「みなさんに、こういうことはないでしょうか」とか、 「心理学ではこのようにいわれています」とか。 要するに書き手に対して、「おまえ、そうは言ってももさー」という、読者から否定が一切来ないように書いているところはあります。 あと、センテンスをすごく短くすることに気を付けているのと、表現を、ここでインパクトを持たせたいというときには、絶対3つ使うんです、並べるんですよ。 |
稲垣: | 表現を?3つ? |
鈴木: | 例えば、「稲垣さんのインタビューを受けて、すごく楽しくて、心がわくわくして、エキサイティングでした」というふうに3つ並べるんですよ。 そのときに、テクニック論なんですけど、3つ目が必ず、1、2、3ってなるように書くんです。 最初はシンプルで、すごく楽しくて、心が躍って、もう一度強く、だんだんだんっ! てなるように。 |
稲垣: | 最後は、決め言葉でジャーンみたいな。 |
鈴木: | そうそう、そうですね。
多分ほとんどそれで書いています。 並列させるときに、2つで終わらせることは絶対にやっていないです。意地でも3つ書いています(笑)。 で、短い言葉が多いので読み手からすると、ばんばんばんっ、ばんばんばんっていうのが多いんだと思います。 それでいて、断定表現を使っていないので、多分受け取りやすいと思うんです。 |
稲垣: | 受け取りやすいし、読みやすいし、入ってくるんですよね。 いわゆる体験談ってあるじゃないですか。 体験談ってしゃべっているとわかりやすいけど、本にしてみるとうまく書けなかったりするんですけど、鈴木さんの本に書いてある体験談は、ものすごく伝わってくるので、どういうことをポイントに書いているんだろうなと思って聞きたかったんです。 |
鈴木: | 書いた後に、パッと入ってくるかどうかというのを、何度も何度も読むんです。 パッと読んだ瞬間に、どこにも引っ掛かりがなくサーッと読めるかというのを、自分で何度も何度も確認するんです。 |
稲垣: | 結構時間がかかるんじゃないですか。 |
鈴木: | でもね、とにかくバーッと書いちゃうんです、右脳を使って。 その後に、左脳で編集する。 時間はそんなにかかってないのかもしれないです。 |
稲垣: | なるほど!それいいですねー。 |
鈴木: | 多分、吟味しながら書いていくとすごく時間がかかるんですけど、バーッと書いてから編集すると、意外に早いですよね。 違う脳だと思うんです、創作脳と編集脳って。 |
稲垣: | そうやって鈴木さんの本が出来上がるんですね。すごく参考になりました。 話は変わりますが、今後の本を出す予定を教えてください。 |
鈴木: | 今、1冊書いている本があるんです。 なかなか時間が取れなかったり、モチベーションがいまいち足りなかったりするので、煮詰まっているんです。 なぜかというと、これまでは本を書くときに、例えばこの本を書くことでコーチを広めたいとかすごくあったんですよね。 すごくラッキーだと思うんですけど、自分がこれまで出した本が、今でも結構アマゾンとかで売れていたり、今でも定期的に増刷が起こるんです。 特に『「ほめる」技術』とか、『図解コーチングスキル』とか、あと『心を動かすリーダーシップ』とか。 なので、新しく書く理由があまりないんですよ、やっぱり大変なんですよ、本を1冊書くのって。 ほとんど電車の中で書くんです。始発の電車に乗って、その始発の電車の中で書くことにしているので、それなりに根性を入れないと書けないじゃないですか。 |
稲垣: | そうですね。根性要りますよね。 |
鈴木: | うん。だから、その原動力が今はちょっとないんです。 |
稲垣: | なるほど。次の本も楽しみにしている読者としては複雑ですが、ぜひともがんばってくださいよ。応援していますから・・・。 さて、今日のインタビューで聞きたいことは全部聞かせて頂きました。 すごく参考になりました。ありがとうございます。 |
鈴木: | 今日は、いろいろと自分のことを振り返ることができて、面白かったです。 体系だって聞かれて話すことってなかなかないので。 |
稲垣: | 最後に、このサイトを見ている情熱的人生を送りたい方々や、ジョニー稲垣に何かメッセージがあればいただきたいのですが。 |
鈴木: | そうですねえ・・・。 情熱、パッションってすごくいい言葉だと思うんです。 情熱ってやっぱり人から人に伝染していくようなところがあるので、情熱がある人の文章を読んだり、それに触れたりすることで、やっぱり転移していくものだと思うんです。 そういう意味ではすごくいいことをやっているなと思います。 |
稲垣: | うれしい。ありがとうございます。 |
鈴木: | これは、やっぱりいいですよね。ぜひ続けていってください。 |
稲垣: | はい、頑張ります。ありがとうございました。 |
鈴木: | こちらこそ、ありがとうございました。 |
と、いったところで、インタビューは終了になります。
将来的に、出版を考えている方は、かなり参考になったのではないでしょうか?
私も、今書いている文章を鈴木さんの右脳と左脳を使い分ける方法で、書いていますが、調子いいです。(笑)
さて、11月終旬に鈴木さんにインタビューをさせていただいてから、私もいろいろな点で触発され、行動及び意識レベルでかなり変わりました。
鈴木さんとのインタビューを終えて、帰りの電車の中で思ったことは、「俺は今まで何をやっていたんだ・・・」と本気で生きずに、逃げていた自分自身を悔やんでいました。
「自分自身の力をもっと発揮していきたい」、「自分らしい人生を生きたい」、という心の声を無視して、リスクを取らずに、まあまあのところで安全パイを生きていた自分に気づきました。
そんな自分に対して、「自分らしい人生を本気で生きる」ということを決めました。
そういう意味でも、鈴木さんの情熱に触れて自分自身の中で変革が起こりました。
どんな変革か?具体的な話はこちらの日のブログを見ていただけると!と思います。
さて、2月11日に鈴木義幸さんが講演に来ます。
なかなか、見られないと思いますので、ぜひご参加ください。
次回のインタビューは・・・・まだ、未定ですが、楽しみにしていてください。