日本にコーチングが導入されてから8年がたち、ちまたでコーチングはじわじわと浸透しつつあります。
日本ではビジネスにおけるコミュニケーションスキルとしてコーチングを活かそうという流れがありますが、そもそもコーチングは、1980年代アメリカでクライアントの人生設計のプロセスを扱う過程から生まれたシステムです。
ですので最初の頃は、コーチングのことを「ライフプランニング」と呼んでいました。
本来のコーチングとはクライアントの人生を、幸せで豊かな自分の望んだものにするためのサポートシステムであると私は思っています。
そのようなコーチングをとことん突き詰めたい。そんな思いで8年間トレーニングを続けてきました。
しかし、日本では私が思うようなライフプランニング的なコーチングの広がりがありませんでした。
日本人がそのような形を欲しがる気質ではないのかもしれません。
しかし、誰もが、人生を幸せに、豊かに、自分らしく生きていきたいという思いを持っているのは確実だと思います。
そのような人生に向けてコーチングというスキルも使っていきたいと思っていました。
そんな中、私は自分らしいコーチングのスタイルを見つけたいと考えて、いろいろと行動をしてきました。
その中で、「日本人に合ったものは日本文化の中に答えがあるのではないか?」と、ふと思いました。その感覚にしたがって「日本の文化に何かヒントになるものは無いだろうか?」と考えたときに、昔からお寺に和尚さんがいてそこにいろいろな相談に行っていた光景を思い出しました。「そうだ、お寺に行ってみよう」と近くのお寺に修行に行ってみました。
そのお寺は内観を中心に取り組んでいるお寺でした。
そのお寺の和尚さんにたくさんのことを教えていただきました。
その言葉の一つに、佛法は「引き算の美学」だと言う言葉があります。
私たちは、自己主張、成績向上、より上へ上へ、の足し算ばかりの世の中になっています。また、そのように教えられて育ってきました。しかし、その世界では足しても足しても満足できない。尽きることのないものを追いかける世の中になっています。
そういう足し算ではなく、自分から不純なものを次々と引き去っていく引き算により、本来の自分自身に出会い、人は幸せになるのだと教えていただきました。
そういう中で、仏教のあり方自体が、コーチングの考え方に似ていることに気づきます。日本の文化の中にはもうすでに以前からコーチング的な考え方はあったのです。
コーチングの核となる考え方の一つに「答えはクライアント自身の中にある」というものがあります。人生は自分自身に気づいていく旅に他なりません。自分を変えていくのではなく、本来の自分自身に気づいていくのです。
このような出会いから、自分に無いものを取り入れようとする、足らない部分を変えようとするアプローチでなく、より自分自身に気づいて自分を活かしていくコーチングのアプローチへと変革していきました。
その感覚をつかんでからというもの、本当に心からクライアントさんを信頼することが出来るようになったし、何よりもクライアントさんの思ってもいないような行動が起こり始めます。人生は自分自身を信頼したときから自然に変化し始めます。
そして、何よりも私自身も変化しています。
自分も自分自身に気づいていく旅の途中です。
そんな、自分自身の生き方自体をさらけ出すこと、こんな人生の歩み方もあるんだということを表に出していくことで、きっと何かが生まれるような気がしています。
自分の行動や考え方が人に影響を与えるということが自分は好きですし、そういう形で人を変えていく能力がどうも自分にあることに気づきました。
そんな中でPFLが生まれました。
今後も、このHPを基に自分らしいコーチングの形を追い求めていきたいと思っています。
長い文章をここまで読んでくださって、本当にありがとうございます。心から感謝いたします。そうして、今後もどうぞよろしくお願いいたします。